書店の改装

改装後の売り場。棚の高さを揃え、店の奥まで見通せるようにしました。 
窓辺のベンチ。座面の下も本の収納です。 
塗り直した裏口の扉。灰色の壁に赤が一点だけ入ります。
長居したくなる古書店へ
東京都見本区の商店街で40年続く古書店の改装です。売り場は32㎡。二代目の店主さんからのご相談は「本は減らしたくない。でも、もう少しゆっくり選んでもらえる店にしたい」というものでした。
改装前の店内は、増えていく本に合わせて棚を継ぎ足してきたため、通路が狭く、奥の棚にはほとんど光が届いていませんでした。まず2日かけて在庫の量と並び方を調べ、よく動く本と動かない本の場所を確かめるところから始めました。
棚を揃えて、光を通す
高さがばらばらだった棚を、通路側は高さ150cm、壁側は天井までの2種類に揃えました。入口に立つと店の奥まで見通せ、表の窓からの光が奥の棚まで届きます。棚板は可動式にし、文庫から大判の画集まで同じ棚に収まるようにしています。結果として、通路は最も狭いところで60cmから90cmに広がり、収納できる冊数は改装前とほぼ同じです。
窓辺のベンチ
表通りに面した窓の下には、奥行き45cmの木のベンチをつくりました。座って本の中身を確かめられる場所で、座面の下も本の収納になっています。改装後、お客さまの滞在時間が延び、何冊かまとめて買っていく方が増えたと伺っています。
休業は10日だけ
店を長く閉められないという事情があったため、棚の製作は工場で先に済ませ、店内の工事は閉店後の夜間と定休日を中心に組みました。床と照明の工事だけはまとめて行う必要があり、この期間の10日間のみ休業しています。
概要
- 所在地:東京都見本区(架空)
- 用途:古書店の売り場改装
- 面積:32㎡
- 工事費:約480万円(設計料別)
- 設計期間:2か月半/工事期間:3週間(うち休業10日)
- 担当:設計・監理・撮影 青井 透
営業を続けながらの改装や、小さな店舗の部分的な手直しのご相談もお受けしています。